煮魚の調理の急所、手抜きでも何とかなる初歩の初歩

ガイム様(改変)

 

煮魚の調理。

不得手な方は、ハードルが高そうな印象を持つかもしれませんが、

昨今は、スーパーで安くて使いやすい切り身が売られていることで、

少々のポイントを抑えておけば、
初心者でも簡単に相応に美味しいものが作れます。

むしろ、小中の家庭科で「2」を取った愚図(ぐず)な私のように、
少しの手間でここまで美味しくなるのか、と、驚くかもしれません。

それでは、本題に入ります。
煮魚の要領を箇条書きにすれば、以下のようになります。

 

1、新鮮な魚を選ぶ

2、冷蔵庫に入れる前に、塩水で洗う

3、調理する前に塩を振る

4、3、の後、湯で洗う

5、冷たい汁ではなく、煮たてた煮汁に魚を入れる

6、落し蓋(ぶた)をする

 

主に、この5点。

全てこなすのが面倒という方は、出来る範囲で行うだけでも随分違います。
ただし、調理する前に塩を落とす必要があります。

*調味料以外の消耗品は、キッチン・ペーパーを準備します。

魚の調理以外にも、
例えば、シンクの汚れを少しでも防ぐために炒めものの残り汁を吸わせる等、
色々と重宝します。

スーパーで200円位で売っており、消耗品にしては、枚数は多いです。

 

次いで、箇条ごとの説明。

1、新鮮な魚を選ぶ

個性豊かな魚も、仕入れから3日も経てば、味の個性がなくなります。

新鮮であれば、ダシが薄くても魚の素の味が強く出るのですが、
鮮度が落ちると、こういう力技が効きません。

それでも、単身の勤め人であれば、週にスーパーに通うことが難しことで、
こういう魚を食べざるを得ないのが悲しいところ。

それでも、週末や休日の買い出しの際のポイントとしては、

・一尾魚(いちびざかな)の場合はエラが赤い、目が金色か澄んでいる、

・切り身の場合は、切り口が緩んでいない、身にツヤがある、

体液があまり出ていない、

と、いったようなことがポイントになります。

 

2、冷蔵庫に入れる前に、塩水で洗う

買い出しで疲れて帰宅した直後に
こういうことをやるのも面倒なものですが、

一方で、買った魚をそのまま冷蔵庫に入れると魚の臭みが体内にまわるので
困ったものです。

例えば、単身世帯の方が、
週末の買い出しのストック分とその賞味期限を睨み(にらみ)ながら
週の前半だけでも魚料理を食べたい場合等、

買い置きした魚を少しでも良い状態に保つ工夫が必要になります。

そこで、一尾魚の場合は、エラと腸(はらわた)を除き(切り身はそのまま)、
海水魚は1.5%の塩水で、淡水魚は真水で洗います。

次に、キッチン・ペーパーで水気を拭き(ふき)、
ペーパーでくるんで冷蔵します。

なお、1.5%とは、
海水よりも少し薄い塩味で、魚に塩味が付かない程度の濃さです。

家庭用につき、厳密なものを求めなければ、1、2回程度少し塩を振る感覚です。

 

3、調理する前に塩を振る

魚の両面に塩を振ります。

その理由は、以下。

・余分な水分の脱水により、身が締まる。

・臭みの除去。

・旨味の凝縮(ぎょうしゅく)。

・軽く塩味を付ける。

特に、煮魚の場合は、脱水した時の穴から煮汁の調味料が浸み(しみ)込むので、
薄味でもしっかり味が付きます。

なお、塩は粒子が細かい精製塩(小売で市販のもの)が適しており、
量は目分量で大丈夫ですが、時間は調理の20分程前。

私の場合は、まず、魚に塩を振ってから、
味噌(みそ)汁の具を刻んだり、次の手順「4、」に必要な湯を沸かします。

テキストからすれば横着ですが、
これより時間が短くても、一定の効果はあります。

 

4、3、の後、湯で洗う

塩を振った魚を、煮汁とは別の湯で洗います。
通称、「霜(しも)降り」。

その効果は、以下。

・鱗(うろこ)・骨・血等の汚れの除去。

・生臭みや余計な脂の除去。

・旨味を身の中に閉じ込める。

・魚同士がくっ付かない。

霜降りの方法は、ペーパー・タオルとボウルに冷水を用意し、
魚を湯に潜らせて(くぐらせて)表面が白くなったら引き揚げます。

引き揚げたらそのまま冷水に浸け、指で魚の汚れを優しく洗った後、
ペーパータオルで水気を拭きます。

冷水に浸けるのは、それ以上の熱を入れないためです。

なお、湯の温度は、皮がはげやすい魚は65~70℃。
皮がしっかりしている魚は100℃。

私の場合は、これにかなり横着をしていまして、
温度は熱湯であれば適当。
さらには、冷水から出した後は、紙にくるみもしません。

それでも、実際に行うと分かるのですが、

湯に漬けるだけでも、かなりの量の灰汁(あく)や脂、
カスのようなものを除去出来ます

加えて、味自体も、これをやるだけでも、
私自身が見様見真似で適当に作っていた頃よりも格段に美味しくなっています。

 

5、加熱前の冷たい汁ではなく、煮立てた煮汁に魚を入れる

これを行う理由は、煮汁が熱い場合、
魚の表面がすぐに加熱して固まり、旨味が閉じ込められることと、
加熱時間が短くて済むということが挙げられます。

 

6、落し蓋(ぶた)をする

煮魚の場合は、
煮汁が少ないことと、料理酒が入っていることで、すぐに蒸発します。

ところが、蓋をしていることで、蒸発した水分が再び還元されることで、
要は水分が気体になり、また水分になることで、結果として、
蒸発を遅らせることが出来ます。

これは、冬至の際のカボチャの煮付け等、
煮汁の少ない煮物にも言えることです。

 

【主要参考文献】
野崎洋光『料理上手になる食材のきほん』
新しい食生活を考える会
『食品解説書つき新ビジュアル食品成分表 新訂第二版』

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です