冬至(とうじ)と柚子(ゆず)・カボチャ

1、冬至とは?

12月の二十四節気の中で一番有名なものは冬至です。

 

冬至は昼間の時間が最も短くなる期間ですが、

その後は徐々に太陽の出る時間が長くなります。
これを、「一陽来復(いちようらいふく)」と言います。

そして、世界中の多くの民族の間では、その後に太陽の復活を祝う日が来る、
という風習があります。

以降、太陽の光は早くも春に向かうのですが、それとは対照的に寒さは本格化します。

 

2、柚子と柚子湯

punch_ra 様(改変)

さて、冬至と聞いて連想するもののひとつに、柚子・柚子湯(ゆずゆ)があります。

冬至に柚子湯に浸かる(つかる)と風邪をひかないと言われていますが、

こういう風習が出来た由来として、
湯治(とうじ)と冬至の語呂(ごろ)合わせという説もあれば、

かつては1年の始まりであった当時に
柚子の香や薬効で体を清める禊(みそぎ)の意味があったことに
由来するという説もあります。

このような次第で浸かる柚子湯の効果として、

柚子に含まれるシトラールやリモネンは、新陳代謝を活発にし血行を良くします。
また、ビタミンC効果で肌もしっとりします。

事実、風邪予防に直結する効果です。

また、柚子を食用とする場合は、
冬の鍋や焼き魚に良く合う、一味効いた調味料となります。

 

3、カボチャ

Didgeman 様(改変)

3-1 冬至とカボチャ

柚子の他に、カボチャも冬至の風物詩のひとつです。

カボチャはウリ科で、原産国は中南米。古くからある野菜です。
現在の主流は西洋南瓜で、江戸時代末に渡来し、北海道開拓で栽培されました。

冬至との関係については、
昔から、冬至に「ん」と付くものを食べると運気が上がると言われており、
カボチャは別名:南瓜(なんきん)。縁起の良い食べ物、となる訳です。

 

3-2 栄養と健康への効果

また、カボチャを冬至に食べると風邪をひかないと言います。
これも、柚子同様、縁起だけでなく栄養学的な根拠あるようです。

まず、カボチャの果肉の黄色はβカロテンです。

これは体内でビタミンAとなり、肌や粘膜の強化や抗酸化作用があります。

抗酸化作用とは、
老いや病気の元凶である体内における活性酸素の発生を防ぐ効果です。
肌荒れ防止や風予防等も、抗酸化作用の一部です。

さらに、ビタミンEやCも豊富なので、優秀な癌(がん)予防の食品でもあります。

その他、冷え性の解消や血行促進等の効果も期待出来ます。

また、果肉や皮だけでなく種にも栄養が含まれていまして、
リノール酸や亜鉛等が豊富です。

煎って(いって)中身を食べるのがおすすめです。

作り方は、種から綿を取り、一晩置くかレンジに掛けて乾燥させ、
サラダ油やオリーブ油等で炒めて完成。

なお、豚肉や鶏肉と食べると。
風邪予防や免疫力強化の効果がさらに高まります。

3-3、買う時のポイント

年中出回りますが、国産のものは5~9月が旬。
産地は北海道・鹿児島・茨城等が有名です。

続いて良品の選び方ですが、

皮にツヤがあり、見た目より重いものが良いです。
底が赤味掛かった色であれば完熟です。

切ってある場合は、
果肉が濃い黄色で種がびっしり付いているものが良いです。

 

3-4、和食の調理のコツ

煮る時は、一口に切った後、皮を部分的に残して剥き(むき)、
火の通りを良くします。

ほっくりした煮上がりにするため、

皮側を下に、重ならないように鍋に並べ、
ひたひたの煮汁で強火で短時間で煮上げます。

そのため、煮汁にはたっぷりの酒を使い、
煮汁が早く蒸発するようにします。

 

【主要参考文献】
白井明大・有賀一広『日本の七十二候を楽しむ』
日本気象協会『季節と暮らす365日』
野崎洋光『料理上手になる食材のきほん』
田中明/蒲池桂子『あたらしい栄養事典』

日本の旧暦と12月の暦

フリー素材ドットコム 様(改変)

 

日本では、明治5年までは、旧暦で月日を定めていました。

旧暦とは、太陽暦と太陰暦を組み合わせた太陽太陰暦のことです。

太陽暦は、地球が太陽のまわりを1周する長さを1年とします。
太陰暦は、月が新月から次の新月になるまでを1ヶ月とます。

因みに(ちなみに)、現在の暦(新暦)は、御馴染み(おなじみ)の太陽暦です。

1年をほぼ365日とし、4年に1日のズレが来るので、
この日を閏年(うるうどし)として、その補正に充てるというもの。

さて、旧暦では、1年を四等分した春夏秋冬の他に、

1年を二十四当分した二十四節気(にじゅうしせっき)と、
七十二当分した七十二候(しちじゅうにこう)という区分がありました。

二十四節気は、立春から始まり、
春分・夏至・秋分・冬至の4つの時期に春夏秋冬のそれぞれの盛りを迎え、
大寒(たいかん)で締めくくられて1年となります。

七十二候は、季節のそれぞれの出来事がそのまま名前になっています。
言い換えれば、農作業の目安になる農事暦でもあった訳です。

さらには、二十四節気と七十二候は、
温度や降水量等、大気の状態をあらわす「気候」の語源にあたる言葉であり、
四季の変化を楽しむための良い目安と言えると思います。

 

上記の話を踏まえたうえで、
12月を2012年の日付を目安に旧暦の暦であらわすと、以下のようになります。

新暦が1年365日あることと、太陰暦ではないことで、
1ヶ月単位で綺麗に十二等分出来ないことが見て取れると思います。

 

【主要参考文献】
白井明大・有賀一広『日本の七十二候を楽しむ』