冬が旬の野菜・6 キャベツ

キャベツ

【特徴と由来】

冬キャベツは1月~2月、春キャベツは3月~5月。

アブラナ科で、原産地は南ヨーロッパです。

野生のものは結球しませんが、
ヨーロッパで結球タイプに改良されました。

日本には江戸時代末にオランダ経由で長崎に入り、
明治の初めに北海道や東北で栽培されるようになりました。

冬キャベツはずっしりと重く、固くて甘みがあります。
したがって、煮込みに向いています。

春キャベツは丸くて巻きが緩く内側まで緑色です。
生食に向いています。

 

【選び方のコツ】

葉の色が鮮やかで張りがあるもの、
重量感があるもの、
根元の切り口が綺麗でみずみずしく新鮮なもの、
固めに巻かれてぎっしりしているものが良いです。

 

【栄養及び健康への効果】

ビタミンCが豊富で、葉2、3枚で1日の必要量が摂れます。
また、胃の粘膜を保護するビタミンUも豊富で、
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防に効果を発揮します。

これらビタミンU・Cの効果により、
肝臓の機能も高まります。

さらに、イソチオシアネートやインドールは、
免疫力の強化に力を発揮します。

その他、カリウムによる利尿作用、
美肌・便秘解消にも効果があります。

豚肉と一緒に食べると、
タンパク質の消化を助け、美肌効果も期待出来ます。

 

 

【和食の調理のコツ】

生食の代表はキャベツの千切りです。
葉脈(ようみゃく)に沿って縦にはしる繊維を断ち切り、
水にさらしてパリッとさせます。

千切りを茹でて(ゆでて)、
シンプルに鰹節(かつおぶし)を載せる(のせる)
お浸しも良いでしょう。

その際、70~80℃程度の低温でゆっくり茹でると、
消化酵素のジアスターゼも失われません。

和風のロールキャベツの場合は、
昆布ダシと淡口醤油(うすくちしょうゆ)だけで
あっさり煮るのがおすすめです。

またキャベツ中心のおでんの場合は、

鍋に水・ダシ・昆布を入れ、
淡口醤油と酒で味を調えてキャベツを入れ、
茹で卵や練り物と煮ると出来上がりです。

 

【主要参考文献】
野崎洋光『料理上手になる食材のきほん』
田中明/蒲池桂子『あたらしい栄養事典』

冬が旬の野菜・5 小松菜・水菜

1、小松菜(こまつな)

 

【特徴および由来】

旬は11月~2月。

アブラナ科で、蕪(かぶ)を改良した青菜です。

東京では、江戸時代初期から栽培されています。
名前は産地のひとつである江戸川区小松川に因み(ちなみ)、
徳川綱吉が命名しました。
この時代は、庶民が雑煮に入れたといいます。

現在でも、関東地方で栽培が盛んです。

ほうれん草に比べると、茎(くき)が幅広く、
太くて歯ごたえがあります。

寒さに強く、霜を受ける程、
甘みが増し、葉が柔らかくなり、美味しく(おいしく)なります。

 

【選ぶ時のポイント】

葉の緑色が濃く鮮やかで、
根元から葉までピンとしているものが良いです。

 

【栄養および健康への効果】

ビタミンA・Cが豊富に含まれており、
粘膜を丈夫にし、風邪予防に効果があります。

ほうれん草に比べてカルシウムの含有量は3、4倍多く、
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)に効果があります。

また、鉄分も多く、貧血対策にも適しています。

干し椎茸(しいたけ)と一緒に食べると、
ビタミンDがカルシウムの効率的な吸収を助けます。

 

 

【和食の調理のコツ】

茹で(ゆで)方が他の野菜に比べて少々手間ですが、
以下の手順を踏むと、驚く程美味しくなります。

茹でる前に15~30分水に浸け、シャキッとさせます。
次に、70~80℃の湯を用意して、小松菜の根元から1分茹で、
葉先も沈めて3分程茹でて冷水に取ります。

その他、ほうれん草と異なり、
ダシで割った醤油がしみこまないので、
シンプルに醤油を掛ける方が良いでしょう。

 

 

2、水菜(みずな)

 

【特徴・由来】

旬は12月~3月。

アブラナ科で、京都付近が原産地の京都の伝統野菜です。

別名「千筋菜(せんすじな)」。
関西以外では「京菜(きょうな)」とも呼ばれます。
京都では水と土だけで育てたことが、名前の由来です。

近年スーパーに出回るのは、水耕栽培の改良種。

本来の在来種の露地ものは、1株から茎が40~60本も密生し、
大きくなると、周囲1メートル、4㎏近くにもなります。

現在の産地は茨城がトップで、京都の他は福岡・埼玉等が有名です。

 

【栄養および健康への効果】

βカロテンやビタミンC、鉄やカルシウムを多く含みます。
風邪や貧血の対策に適しています。

 

【和食の調理のコツ】

水耕栽培の水菜は淡泊でクセがありません。
生でサラダに使う場合は、軽く塩もみすると、しんなりします。

小松菜と同じく、70~80℃の湯で2分程茹でると、
辛みが引き出せます。

 

 

【主要参考文献】

白井明大・有賀一広『日本の七十二候を楽しむ』
日本気象協会『季節と暮らす365日』
野崎洋光『料理上手になる食材のきほん』
田中明/蒲池桂子『あたらしい栄養事典』

冬が旬の野菜・4 葱・春菊

1、葱(ねぎ)

 

【特徴および由来】

旬は11月~2月。

ユリ科で、原産地は中国西部で、奈良時代に日本に伝わりました。

白い葉柄と緑の部分に分かれ、品種群で大きな差があります。

「長葱」は、白い部分が日に当たらないよう土寄せして育てたもの。
「根深葱」「白葱」とも呼ばれ、東日本で多く利用されます。

「葉葱」「青葱」と呼ばれるのは、根元近くまで緑色の柔らかな品種で、
関西でよく食べられます。

つまり、「関東は白、関西は緑」という葱食文化。

それ以外にも、各地の風土に適した数多くの品種があります。

長葱の産地は関東が中心で、
東京の「千住葱」、群馬県の「下仁田葱」が有名です。

京都の「九条葱」、福岡県の「博多万能葱」は、葉葱系。

 

【選び方のコツ】

全体的に張りがあり、ツヤがよく光っているものが良いです。
土の付着した皮が付いているものの方が香りは強いです。

 

【栄養および健康への効果】

長葱の白い部分はビタミンCが多く、
緑の部分は緑黄色野菜に分類され、βカロテンが豊富です。
青葱もβカロテンを含みます。

 

【和食の調理のコツ】

長葱は主役にはなりにくいものの、味の決め手になります。

 

加熱する場合

長葱の辛みや苦みは魚や肉の臭みを消す効果がありますが、
過熱すると甘みに変わります。

煮物に使う場合は、適当な長さに切った後、
芯の部分が抜け出さず嚙み切れるように斜めに包丁を入れます。

 

薬味に使う場合

生の葱は薬味としても貴重です。

5cmの長さに切り、縦に切り込みを入れ、
芯の部分と周りの白い部分に分けます。

白い部分だけを縦に千切りにし、水の中で洗うと、
臭みが抜け、繊細な食感になります。

長葱の青い部分は捨てずに、
刻んで汁の実や薬味に、あるいは、
肉類の煮物に入れて、香り付けに使うと良いでしょう。

 

2、春菊(しゅんぎく)

【特徴および由来】

旬は11月~2月。

キク科の青菜で、原産地は地中海沿岸。
関西では「菊菜(きくな)」と呼ばれます。

日本へは、室町時代に中国経由で渡来しました。
食用にするのは東アジア地域だけで、ヨーロッパでは観賞用です。

 

【選ぶ時のポイント】

緑色が鮮やか香りが強いもの、
葉先までピンとしていて切り口が綺麗なものが良いです。

 

【栄養および健康への効果】

カロテン、カルシウム、ビタミンE・C・K等を含みます。

カルシウムとビタミンK骨の健康維持に役立ちます。
また、カロテン、ビタミンE・C皮膚や粘膜を保護します。

その他、クロロフィル有害物質を排出し、
特有の香りの成分であるαピネンやベンズアルデヒドが
胃腸の働きを促進し、痰を切ります。

春菊と豆腐を一緒に摂ると、
春菊のビタミンA・E・Cと豆腐のビタミンB2で
免疫力の強化につながります。

 

 

【和食の調理のコツ】

生の状態では、香りはあっても苦みはありません。
柔らかい春菊は、葉先だけをサラダにするのが良いでしょう。
さっぱりした味わいになります。

一方で、茹でる(ゆでる)と苦みが出ます。
そこで、鍋物、天ぷら、かき揚げ等には、茎ごと使います。

茹でてお浸しにする場合は、
まず、茹でる前に水に浸し、次いで、熱湯で茹で、
最後に冷水に放して水気を切ることで、アクが減ります。

茹でる前に水に浸すことで、
茹でる時間を短縮させることが出来ます。

 

【主要参考文献】

白井明大・有賀一広『日本の七十二候を楽しむ』
日本気象協会『季節と暮らす365日』
野崎洋光『料理上手になる食材のきほん』
田中明/蒲池桂子『あたらしい栄養事典』

冬が旬の野菜・3 大根

【特徴および由来】

旬は11月~2月。

アブラナ科で、原産地は地中海沿岸、もしくは、
コーカサスから中央アジアと言われていますが、
まだ定説はないようです。

日本へは中国経由で渡来し、
『古事記』に「オオネ」(大根)として登場する程古くから知られ、
日本人の食生活に根差した主役級の野菜です。

江戸っ子の味は白首大根と言われ、辛みが身上でした。

しかしながら、一般的に流通しているのは、「宮重」の青首系。
甘くて水分の多い柔らかい品種で、首の部分が薄緑色の、
ほぼ寸胴系です。

その一方で、地方品種も多く、

「亀戸(かめいど)大根」、「三浦大根」、「桜島大根」、
「守口大根」、「聖護院大根」等、
細長いものから球形まで、形もさまざまで、
色も赤、青とあります。

 

【選び方のコツ】

太くて重みのあるもの、
表面がきめ細やかで肌触りが良いもの、
叩くと割れそうな位、張りのあるものが良いです。

なお、葉付きの場合は、先端まで緑色が濃く、みずみずしいもの、
カットされたものは、切り口が白くなめらかなものが良いです。

 

【栄養と健康への効果】

根と葉によって、栄養分の性質が異なります。

葉の部分は、緑黄色野菜。
βカロテン、ビタミンC、鉄等が豊富です。
抗酸化作や疲労回復、風邪予防等が期待出来ます。

根の部分は、淡色野菜。
でんぷん分解酵素のジアスターゼ(アミラーゼ)を含み、
胸やけや胃酸過多等に有効です。

また、辛み成分のイソチオシアネートには、
強い抗酸化作用があります。

さらに、皮の部分には、毛細血管を強くするビタミンPが含まれ、
脳卒中の予防に効果があります。

なお、(もち)と一緒に食べると、
ジアスターゼが澱粉(でんぷん)の消化を助けるため、
胃もたれを起こしにくくなります。

 

 

【和食の調理のコツ】

多様な調理方法があるのですが、大別すると以下の3点となります。

1、皮・おろし汁の利活用
2、首・胴・下部という部位ごとの使い分け
3、焼く場合の調理方法

 

1、皮・おろし汁の利活用

まず皮ですが、蕎麦(そば)の薬味に使う「辛み大根」品種は、
皮をむかずに使います。

一般の大根も皮の内側に辛みを持つ筋があるので、
辛さを活かしたい場合は筋の部分を残します。

逆に、煮物等では、筋の内側まで厚めに剥(む)きます。

次いで、大根のおろし汁ですが、
筍(たけのこ)や山菜の灰汁(あく)抜きに使えます。

これは大根のおろし汁に含まれる酵素(パーオキシターゼ)が
筍のえぐみ(ホモゲンチジン酸)と結び付くことで生まれる効果。

 

2、首・胴・下部という部位ごとの使い分け

大根の首の部分と、胴部、下部とで使い分けるとしたら、

首部は甘め。皮もしっかりしているので、厚めに剥いて、
甘みを活かして大根おろしや、サラダ等の生食にするのが
いいでしょう。

下部は辛いので、刻んで薬味等に。

真ん中には太く柔らかいので、煮物に適します。

繊維の方向を考えて切ると、同じ素材でも効果的です。

 

3、焼く場合の調理方法

新しい料理法に「大根ステーキ」や「焼き大根」がありますが、
鮮度が高い大根が手に入る現代だからこそ。

ゆでる際には、米のとぎ汁を使って、
特有の青臭さを取り除くと良いでしょう。

冬が旬の野菜・2 蓮根・白菜

1、蓮根(れんこん)

 

【特徴・由来】

旬は11月~3月。なお、新蓮根は7月~9月。

夏に高温の日が多い程、美味しくて豊作になります。

中に管(酸素の通気口)があり、
先を見通すことが出来るという、縁起物の野菜で、
御節(おせち)や祝い事に用います。

原産地は、中国ともエジプトとも言われます。
日本へは1500年以上前に渡来して各地に根付いたものの、
細くて地中に根を張るので栽培が難しく、あまり流通していません。

現在出回っているものは、明治以降入った食用の中国種。
在来種に比して太く肉厚で、節の間も長く育ちます。

 

【選ぶ時のポイント】

表面にツヤがあり、ふっくらとして重いもの、
切り口が茶色く変色していないものが良いです。

 

【栄養と健康への効果】

ネバネバ成分のムチンは、粘膜へを保護して胃腸を健康に保ちます。
その他、タンパク質の消化を促し、滋養強壮の効果があります。

灰汁(あく)成分のタンニンは、炎症を抑えたり止血作用があり、
胃潰瘍(いかいよう)や十二指腸潰瘍等の予防に効果があります。

なお、大根や蕪(かぶ)等、消化酵素を持つ食材と合わせると、
胃腸の働きが整います。

 

【和食の調理のコツ】

煮しめのように、長く加熱してほっくり柔らかい口当たりを楽しむ料理と、
酢等の酸を使ってシャキシャキした歯切れの良さを活かす二方向があります。

煮しめ

厚切りか乱切りにします。
ダシには、旨味の強い煮干しを使います。

灰汁が黒ずんでいる場合は、醤油で煮ると目立ちません。

 

酢等を使った調理

繊維を断ち切るように、薄く小口に切ります。

酢水に浸け、3%位の酢を加えた酸湯で茹で(ゆで)、
水にさらして甘酢に浸けます。

なお、蓮根の黒ずみは酢水にさらすと防げます。

 

 

2、白菜

 

【特徴・由来】

旬は11月~2月

アブラナ科で原産地は中国北部。

日本には、明治8年に導入され、
急速に栽培が広まったのは、日清戦争の時です。
農村出身の軍人が種をポケットに忍ばせて持ち帰ったためだと言われます。

なお、全国的に使われるようになったのは、昭和以降です。

キャベツよりも10倍旨味が強く、甘みもあります。
霜に当たると葉の糖分が増し、美味しさ(おいしさ)が深まります。

やや冷涼な土地を好んで育ちます。

 

【選ぶ時のポイント】

ずっしりと重みがあり、ピンとしているもの、
外葉(がいよう)が緑色青々としているものが良いです。

切ってあるものは、葉が隙間なく重なり、
先端部がしっかり巻いたものが良いです。

 

【栄養および健康への効果】

緑色の部分はカロテンが豊富です。
抗酸化作用があります。

またビタミンCも豊富ですが、
部位によって含有量が違い、外葉の方が多く含まれています。
風邪の予防に効果的です。

モリブデン等のミネラルを含み、冬の栄養補給に適しています。
このモリブデンが銅の量等を調整して、肝臓機能を整えます。

またカリウムも含まれており、
むくみや高血圧予防に効果があります。

その他、軸に出る黒い斑点(はんてん)は、
ポリフェノールが凝縮したものです。

なお、春菊やカボチャを合わせて摂ると、
白菜に少ない脂溶性ビタミンを補うことが出来ます。

 

 

【和食の調理のコツ】

部位によって食感や味が異なるので、巧く使い分けることが重要です。

は、縦の短冊切りにして、生のままサラダや甘酢浸けに。
オーブンで焼くと、軸の空洞が焼き締まって旨味が凝縮します。

は、その柔らかさを活かして、生のまま千切りにして水にさらし、
絞ってお浸し(おひたし)に。

鍋物に使う時も、葉を干したり焼いたりして旨味を凝縮させると、
美味しさが増します。

黄色の芯は優しい甘みがあり、鶏肉等とスープ煮に。
ミキサーでピューレにすれば、とろみのあるスープになります。

なお、白菜漬けを作る時に干してから塩漬けにするのは、
干すことで空洞が塞がって(ふさがって)水分が減るためです。

 

 

【主要参考文献】

白井明大・有賀一広『日本の七十二候を楽しむ』
日本気象協会『季節と暮らす365日』
野崎洋光『料理上手になる食材のきほん』
田中明/蒲池桂子『あたらしい栄養事典』

冬が旬の野菜・1 山芋・ほうれん草

1、小売店での品定めにあたって

冬が旬の野菜は体を温める効果があります。
言い換えれば、冷え性の解消や風邪の予防に適しています。

なお、野菜全般に言えることかもしれませんが、
スーパーや八百屋さん、直売所等で
鮮度の良い良品を見分ける時のポイントとして、

色が鮮やかであったり、
茎や葉等の各部位が先端までピンとしていたり、
見掛け以上に重量感があったり、
といった点が重要になります。

特に単身者が野菜を調理する場合は、

バラ売りでもされていない限りは
1日で食べ切れない食材が多く、
単価が安いとはいえヘタな買い物は出来ません。

私の失敗談ですが、
以前、玉葱(たまねぎ)やじゃが芋(いも)を買った時、
中身が空洞、もしくは腐っていた、ということがありました。

数県レベルで店舗展開している、さるスーパーでの話です。

 

2、山芋(やまいも)

 

【由来・特徴】

旬は10月末~2月。

日本原産の自然薯(じねんじょ)や山芋、長芋等は600種類以上。
疲労回復・滋養強壮に効果があることで、昔は「山うなぎ」と呼ばれていました。

いちょういも・・・関東では大和芋(やまといも)と呼びます。
灰汁(あく)が少なく、粘り気が強いのが特徴。

自然薯・・・別名、「山菜の王者」。山芋の中では最も粘り気が強く、濃厚な味わいです。

つくねいも・・・関西では、つくねいもが大和芋と呼ばれます。
自然薯の次に粘り気が強く、和菓子の材料になることもあります。

 

【選び方のポイント】

皮は薄くなめらかで傷がなく、髭(ひげ)が少ないもの、
手に持った時にずっしりと重みがあるものが良いです。

カットされたものは、
切り口が白く、みずみずしいもの程、新鮮です。

 

【栄養および健康への効果】

でんぷんの分解酵素であるアミラーゼを多く含みます。

独特の粘り気であるムチンデオスコランは、
胃の粘膜を保護してタンパク質の吸収を助けます。

そのため、他のメニューを加えると、
胃腸に負担を掛けずに他の栄養素を効率的に摂取出来ます。

 

3、ほうれん草

【由来・特徴】

旬は11月~1月。

「冬葉」と呼ばれる程、冬野菜の代表格。
特に、冬のほうれん草のビタミンCの含有量は、夏のものの3倍と言われます。

原産地は西アジアのイラン近辺。
初めに東アジアに伝わって東洋種が、遅れてヨーロッパで西洋種が生まれました。

日本へは、江戸時代の初めに東洋種が、明治以降になって西洋種が到来。
現在は主に、この二種の交雑種が出回っています。

なお、東洋種の路地ものは、根元の赤い色が強いです。

 

【選び方のポイント】

肉厚で葉先がピンとしているもの、
軸が短め根の赤味が鮮やかなもの、
茎(くき)に張りがあり、ピンと立っているものが良いです。

 

【栄養および健康への効果】

カロテン、ビタミンB1・B2・C・K、カリウム、鉄、葉酸等が豊富です。

特にカロテンは多く、
約80g(おひたし1人分)で1日の必要量の半分を摂取出来ます。

βカロテン、ビタミンC等が豊富で、風邪予防、肌荒れに効果的です。
また、カロテン、クロロフィル・葉酸・ルテイン等を含むことで、
老い・病気対策の大本である抗酸化作用を期待出来ます。

なお、鶏肉や豚肉と一緒に食べると、
ほうれん草の鉄の吸収をタンパク質が補助します。

 

【和食の調理のコツ】

まずは水に浸し、葉先まで水を吸収させます。

茹で方(ゆでかた)は、「たっぷりの湯で短時間」が基本。
最初に根元を入れ、20秒。
根元がフニャっとしたら、次いで葉も入れて20秒の計40秒。
なお、茹で湯に塩は入れません。

その後、水に1分さらしてアクを抜きます。

 

 

【主要参考文献】

白井明大・有賀一広『日本の七十二候を楽しむ』
日本気象協会『季節と暮らす365日』
野崎洋光『料理上手になる食材のきほん』
田中明/蒲池桂子『あたらしい栄養事典』
日本サプリメント協会『サプリメント健康事典』

冬至(とうじ)と柚子(ゆず)・カボチャ

1、冬至とは?

12月の二十四節気の中で一番有名なものは冬至です。

 

冬至は昼間の時間が最も短くなる期間ですが、

その後は徐々に太陽の出る時間が長くなります。
これを、「一陽来復(いちようらいふく)」と言います。

そして、世界中の多くの民族の間では、その後に太陽の復活を祝う日が来る、
という風習があります。

以降、太陽の光は早くも春に向かうのですが、それとは対照的に寒さは本格化します。

 

2、柚子と柚子湯

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さて、冬至と聞いて連想するもののひとつに、柚子・柚子湯(ゆずゆ)があります。

冬至に柚子湯に浸かる(つかる)と風邪をひかないと言われていますが、

こういう風習が出来た由来として、
湯治(とうじ)と冬至の語呂(ごろ)合わせという説もあれば、

かつては1年の始まりであった当時に
柚子の香や薬効で体を清める禊(みそぎ)の意味があったことに
由来するという説もあります。

このような次第で浸かる柚子湯の効果として、

柚子に含まれるシトラールやリモネンは、新陳代謝を活発にし血行を良くします。
また、ビタミンC効果で肌もしっとりします。

事実、風邪予防に直結する効果です。

また、柚子を食用とする場合は、
冬の鍋や焼き魚に良く合う、一味効いた調味料となります。

 

3、カボチャ

Didgeman 様(改変)

3-1 冬至とカボチャ

柚子の他に、カボチャも冬至の風物詩のひとつです。

カボチャはウリ科で、原産国は中南米。古くからある野菜です。
現在の主流は西洋南瓜で、江戸時代末に渡来し、北海道開拓で栽培されました。

冬至との関係については、
昔から、冬至に「ん」と付くものを食べると運気が上がると言われており、
カボチャは別名:南瓜(なんきん)。縁起の良い食べ物、となる訳です。

 

3-2 栄養と健康への効果

また、カボチャを冬至に食べると風邪をひかないと言います。
これも、柚子同様、縁起だけでなく栄養学的な根拠あるようです。

まず、カボチャの果肉の黄色はβカロテンです。

これは体内でビタミンAとなり、肌や粘膜の強化や抗酸化作用があります。

抗酸化作用とは、
老いや病気の元凶である体内における活性酸素の発生を防ぐ効果です。
肌荒れ防止や風予防等も、抗酸化作用の一部です。

さらに、ビタミンEやCも豊富なので、優秀な癌(がん)予防の食品でもあります。

その他、冷え性の解消や血行促進等の効果も期待出来ます。

また、果肉や皮だけでなく種にも栄養が含まれていまして、
リノール酸や亜鉛等が豊富です。

煎って(いって)中身を食べるのがおすすめです。

作り方は、種から綿を取り、一晩置くかレンジに掛けて乾燥させ、
サラダ油やオリーブ油等で炒めて完成。

なお、豚肉や鶏肉と食べると。
風邪予防や免疫力強化の効果がさらに高まります。

3-3、買う時のポイント

年中出回りますが、国産のものは5~9月が旬。
産地は北海道・鹿児島・茨城等が有名です。

続いて良品の選び方ですが、

皮にツヤがあり、見た目より重いものが良いです。
底が赤味掛かった色であれば完熟です。

切ってある場合は、
果肉が濃い黄色で種がびっしり付いているものが良いです。

 

3-4、和食の調理のコツ

煮る時は、一口に切った後、皮を部分的に残して剥き(むき)、
火の通りを良くします。

ほっくりした煮上がりにするため、

皮側を下に、重ならないように鍋に並べ、
ひたひたの煮汁で強火で短時間で煮上げます。

そのため、煮汁にはたっぷりの酒を使い、
煮汁が早く蒸発するようにします。

 

【主要参考文献】
白井明大・有賀一広『日本の七十二候を楽しむ』
日本気象協会『季節と暮らす365日』
野崎洋光『料理上手になる食材のきほん』
田中明/蒲池桂子『あたらしい栄養事典』

日本の旧暦と12月の暦

フリー素材ドットコム 様(改変)

 

日本では、明治5年までは、旧暦で月日を定めていました。

旧暦とは、太陽暦と太陰暦を組み合わせた太陽太陰暦のことです。

太陽暦は、地球が太陽のまわりを1周する長さを1年とします。
太陰暦は、月が新月から次の新月になるまでを1ヶ月とます。

因みに(ちなみに)、現在の暦(新暦)は、御馴染み(おなじみ)の太陽暦です。

1年をほぼ365日とし、4年に1日のズレが来るので、
この日を閏年(うるうどし)として、その補正に充てるというもの。

さて、旧暦では、1年を四等分した春夏秋冬の他に、

1年を二十四当分した二十四節気(にじゅうしせっき)と、
七十二当分した七十二候(しちじゅうにこう)という区分がありました。

二十四節気は、立春から始まり、
春分・夏至・秋分・冬至の4つの時期に春夏秋冬のそれぞれの盛りを迎え、
大寒(たいかん)で締めくくられて1年となります。

七十二候は、季節のそれぞれの出来事がそのまま名前になっています。
言い換えれば、農作業の目安になる農事暦でもあった訳です。

さらには、二十四節気と七十二候は、
温度や降水量等、大気の状態をあらわす「気候」の語源にあたる言葉であり、
四季の変化を楽しむための良い目安と言えると思います。

 

上記の話を踏まえたうえで、
12月を2012年の日付を目安に旧暦の暦であらわすと、以下のようになります。

新暦が1年365日あることと、太陰暦ではないことで、
1ヶ月単位で綺麗に十二等分出来ないことが見て取れると思います。

 

【主要参考文献】
白井明大・有賀一広『日本の七十二候を楽しむ』